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PRODUCT INFORMATION

 

 

 

 

WorkNC

Automatic CAD CAM for 2 to 5 axis


印刷用レイアウト

立松モールド工業株式会社様 



工期短縮、新しい工法、ITの活用、立松モールド工業の挑戦といえば、業界誌で頻繁に取り上げられる注目の企業です。今回の訪問では、工期短縮への取組みでWorkNCがどのように活用されているか伺いました。

180日から90日へ 工期1/2を実現
WorkNC高速荒加工(ハイトルク)-ストックが活躍

image casestudy

▲立松モールド工業


はじめに

立松モールド工業が手がける金型はインパネ・バンパー・ドアトリム等、生産品目は100%自動車向け、そしてそのほとんどが大物である。地域柄トヨタの仕事がメインだと思われることも多いが、同社は国内すべての自動車メーカーまたは系列部品メーカーと取引を行い、特にインパネ用の金型は4〜5/月型出荷、国内シェア5割以上をしめる名実ともに日本トップの金型メーカーだ。

今回は、経営企画部 執行役員 俵菊生氏と、同部、経営企画部グループ マネージャー北山直人氏にお話を伺った。各部署からのアイデアや要求を取りまとめ、業務改善へ反映させ、全体を統括するプロジェクトを効率的に遂行させるための重要な役割をこの経営企画部が担う。

「ご存知の通り、金型への要求は年々厳しくなってきています。コスト削減要求も2 割、3割はあたりまえ。でも、金型を作るのにかかるコストの半分は、材料費他、外へ出て行く費用です。だから実際はそれを差し引いた残りの半分で、コスト2 割、3割削減を実現しなくてはならない。限られた資源でどう効率よく加工するか、これが重要なテーマになります。」(俵氏)

どの金型メーカーも悩みは同じ。では、同社は この課題にどう取組んでいるのか。


限られた資源で効率をあげるための仕組み

WorkNCが使われている製造部は工程管理と3つのCAMチームと組立部門で構成される。

「最初に、生産管理部門で徹底的に問題をつぶし最適化された加工法案を決定します。他の部署では加工法案について悩まないこと、データを作る人はデータつくりに没頭できる環境作り、データがスムーズにながれるためにはこれは重要なポイントです。”計画段階できっちり、削り出したらもどらないこと”」(俵氏)

基本的に、理屈だけで物事を考えたり、過剰なチェックはしない。

「問題が起きた時に即原因は何かをつきとめ、対策を考えればいいと考えています。あたって砕けろ、ですね。技術の進化の根本ってこういうことでしょう」(北山氏)

加工までのデータがスムーズに流れるための秘策はこんなところにもある。
「CADのデータ出しには門番がいるんですよ(笑)。面を作ることに苦しんだ人を、CADデータを出す側のリーダーにしています。客先からのCADデータの場合、完全なデータで来ることの方が稀で、面を修正し完全なデータで後工程に流すことが必要です。面の良し悪しが加工面の品質を決めます。面張りで苦労した経験をもつ人がリーダーになれば、きちんとしたデータを流すことを重視するでしょう。」(北山氏)

「目に みえないことですが、こういった「人」の配置でカバーできることも意外に重要です」(俵氏)

以前存在したNCデータ専門のグループは3年前に廃止された。放電・グラファイト・スライドといった小物部品を作る第1CAM、穴や板ものの加工を行う第2CAM、主型の荒加工から仕上げまでの3次元加工を行う第3CAMがあり、それぞれの部署内で加工データを作成し、加工までの作業を完結する。第 3CAMは加工現場内に部屋を新設、WorkNCはここで活躍している。

「今、機械オペレータは全員なにかしらのシステムをさわれ、NCデータ出しが出来るようになりました。もともとは倣い加工をやっていた現場の熟練工たち、最初の頃は、彼らにデータ作りをさせると、結局はそこに職人芸を移行しただけで何も変わらなかった。データ作成に手をかけすぎてはいけないんです。その時間が付加価値を生み出さないことの重要性を説いて、一度は理解するのですが、暫くするとまた元に戻る。最初の3年間はとにかく意識付けの繰り返しでした(笑)。」(北山氏)

「彼ら一番加工を理解しているので変更が起こった際の臨機応変な対応など、やはり彼らが一番強いですよ。」 (北山氏)


継続的な業務改革活動

社内で積極的に行われているのが日々の業務改善の活動だ。同社にWorkNCが導入されたのは1997年。「最初は、グラファイト加工用として2ライセンス導入。自動化の機能が魅力でした」(北山氏)。

同社は常に保有システムを比較評価、計算速度、操作性、パス編集機能、サポート、価格など10数項目にわたるチェック項目を設け、保有しているCAMシステムを常に見直している。

「その時々で、評価項目の中でのポイントは変化しています。3年前は、「パス編集」を重視していました。パスを編集してものになるソフト、編集が簡単に行えるソフトが重要でした。現在の課題は、主型の切削までの工程をどう変えていけるか、ということ。そのためにはデータ出しに時間はなるべくかけたくなく究極には”CAMレス”が理想です。今は「パス編集」能力は重要項目ではありません。データへの編集を加えずに済ませられる度合いを「編集レス化対応」とよび、編集なしでどれだけいいデータができるか、いかに簡単にできるか、どういうスキルでの人でもだせるか、これが一番重要なポイントになっています。 WorkNCは元のコンセプトが自動CAMですから、システムの将来性としても非常に期待しています」(北山氏)

同社は新しい技術の吸収についても積極的だ。WorkNCの関連モジュールである「送り速度最適化システムNCspeed」もすぐに評価を進めた。

「インパネ1型あたり、中・仕上げ工期14日のうち、20〜30時間程の加工時間短縮ができました。」(北山氏)

1ライセンスで実績確認後、すぐに追加で2ライセンス増設した。

「CAMオペレータに、作成されたNCデータの加工負荷を数値で示すことは、データの良し悪しを表すツールとして面白い。今までこのようなNCデータを評価する指標が全くなかったので、オペレータの意識付けという意味でも役立っています。」(北山氏)

同社はシステムを分析する一方、自社の作業内容を客観的に分析することで、システムの問題、オペレータの意識の問題、このバランスをうまくとりながら業務改善に取り組む。


データ作成時間 120H ⇒ 70H ⇒ 40Hを目指して-WorkNC3台増設

2001年、加工データ作成時間半減を目指し、日常の作業を細かく分解、分析を開始した。 結果は、加工データ作成するために、データの取り込みや修正などの事前準備に23時間 パス計算開始後NCデータ出力までに97時間、トータルで120時間を要しているということだった。

事前準備のロスをなくすため、@面データ授受後、CAMシステムとの打ち合わせを実施A面データ不正を分業化BIGES変換の効率化C削り手順の確認によるデータ作成支援体制の合理化D加工法案の最適化を徹底、こ
れだけでデータ作成時間を15時間削減に成功、その他発泡モデルの中止、GR電極レス化、ハードの見直しをなど様々な活動の結果2003年にはパス作成時間を70時間まで削減させた。

同社は今、更なる目標値「データ作成時間40時間」を設定、この春WorkNC3台増設を決めた。

「5年前と比べたらパス作成の工数は半減していますし、現在はデータ作成、50〜60時間これが全員に定着してきたところです。 ここから、あと10〜20時間の処理能力改善が必要。これを計算したら、WorkNCがあと3台必要だ、ということになったわけです。 」(北山氏)

問題は一つ一つ片付ける、自由な環境の一方で、地道な改善活動が行われている。こういった活動は、分析自体が目的になりがちだが、同社は違う。みなが 「コスト3割減」「データ作成40時間」、この具体的な同じ目標に向かっている。


新しいアイデア BALIC工法

「RV車の流行に代表されるように、現在は車が大型化したせいで、以前に比べてイ ンパネのサイズが大きくなっています。従来のモデルでは荒加工時に素材重量8トン から3トン分切削していたのですが、RVモデルでは、15トンから6トン分削らなければなりません。昔は、従来モデルを1週間くらいかけてやっていましたが、今、当社が目指しているのはRV車で3〜4日を目指しています。今従来モデルなら2〜3日で出来ますよ。」(俵氏)

時代の変化とともに起こる金型の変化、これには組織、システムの力だけではなく加工に対する新しいアイデアが必要になる。工場に並んだ加工機はお世辞にも新しいとはいえないものも多い。しかし、この機械を使ってどうやれば生産性があがるのかどの加工機にも工夫が施され、使い方にも次々新しいアイデアが採用されている。

時荒加工時の大幅な加工時間削減を実現したのが、同社社員が提案した「BALIC工法」(限界超過集中切削工法=Beyond the Ability Limit of Intensive Cutting Method)という工程集約の画期的な方法だ。

「荒加工では、徐々に刃物のサイズをおとして加工をしますが、人間って楽をしたいから、いきなり小径工具におとせないものかなって思うでしょう。その思いからこのBALIC工法が生まれました」(北山氏)

image casestudy


ハイトルクストックが可能にした加工時間34%削減

WorkNC V16から、高速荒加工(ハイトルク)加工、高速荒加工(ハイトルク)−ストック加工という新しいパスが追加された(註 @)。V16では、それまでは不可能だったダウンカット一定での加工が実現、リトラクトも減り、安定した加工ができるようになった。これを使えば、従来@φ100 R5 Aφ60 R3 Bφ40 R3、φ40 R20という工程で行っていた 荒〜中仕上げの工程を、@φ125 R5 から途中の段取りがえなし で一気にBの工程に進むことで中仕上げまでの工程を省略(凝縮)できる。従来の加工方法では38時間18分であったところが、導入後25時間27分 に、加工時間にして約13時間、34%の短縮が実現した。

「インパネは、大きくて、難しくて、みんながいやがる加工だからこそインパネにこだわってやってきました」(俵氏)。車の大型化に伴い、金型が大きく複雑になればなるほど、荒加工の安定性と加工効率が重要なポイントになる。

「WorkNCのよさはなんといってもストック加工にあります。素材の状況をみながら次の加工にすすめるという考え方がうちの加工にあっているんですよ。安定性の面や高速荒加工(ハイトルク)のように高効率な加工を実現するパターンをだしてくるなど、特に荒加工の対応は他のシステムよりも先をいってますね。」(北山氏)

同社のサポートはWorkNCを東海地区の代理店、データ・デザインが担当している。今年から定例会も開始し、長期的にも問題のつぶしこみを行っていく。「そのためには当社としても根拠のある依頼や問題定義が必要となります。現在も数十項目に及ぶ問題をあぶりだしたところです。でもこれは決してゴールではありません。ここからが始まりで、継続的な活動として定着させていかないと」(北山氏)

立松モールド工業の工期短縮への挑戦はこれからも続く。

取材 :2005年春

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